ばあちゃんビジネス、75歳以上のばあちゃんたちが働く会社を展開する「うきはの宝株式会社」代表の大熊充です。先日、著書の「ばあちゃんビジネス」を小学館から出版しました。この本の書評を観光業のコンサルティング&マーケティングのスペシャリストで合同会社Local Story 代表の内藤英賢さんが書いてくださいました。内藤さんは先日、弊社の店舗「ばあちゃん喫茶」にも実際に現地にまで視察に来てくださいました。
2025年4月2日発売の「ばあちゃんビジネス」
Amazonの販売ページ
https://www.amazon.co.jp/dp/4093891915
内藤さんは以前よしもと芸人をやってらっしゃったそうで、愉快な方でした。
さて、本題の内藤さんの書評になります。
書評いただいた記事をこちらに転載させてもらいました。
転載元 https://note.com/naito_hidesato/n/n35f191e286cc
タイトル:地域経済の救世主!「ばあちゃんビジネス」が、地方の採用難と高齢化社会の【同時解決】に挑む
■サマリ
地方で「若者採用は無理ゲー」と感じていませんか?高齢化は悲観すべきこと、という常識を覆す「ばあちゃんビジネス」が今、大注目されています!(行政/大企業/はたまたスタンフォード大学まで)。なぜ、この新モデルが、地方の人手不足と高齢化社会の課題を同時解決し、地域を救う真髄となる可能性を秘めているのかを解き明かします。
■目次
1.地方の「若者の採用難」という”無理ゲー”と、ある書籍との出会い
2.「働く喜び」と「社会貢献」が交差する場所
3.「応援経済」が地域を救う:ばあちゃんビジネスの真髄
4.悲観を希望に変える「多世代共生」の未来
■本文
ばあちゃんビジネスを展開する株式会社うきはの宝の大熊みつるさんを訪ねて来ました!
ばあちゃんビジネスとは?
「主に75歳以上の高齢女性("ばあちゃん")が活躍できる場を創出し、生きがいと収入を生み出すことを目指すビジネスモデルのことです。高齢者の経験や知識、技術を活かした商品やサービスを開発・提供し、地域社会への貢献や健康寿命の延伸、社会保障費の削減にも寄与することを目的としています。」
※ちなみにGoogleのAI overviewのまとめですが、うまくまとめますよねw
そうまさに、ばあちゃんビジネスとは「ばあちゃんがビジネスの中心となり、それだけでなく日本の高齢化社会問題も一気に解決してしまう可能性まで秘めた」モデルなのです。
1.地方の「若者の採用難」という”無理ゲー”と、ある書籍との出会い
興味を持ったきっかけは地方の採用活動の難しさでした。
私が以前の会社で採用活動をしていたころ、無名なベンチャーでしたが、それでも東京に本社があり新卒向け会社説明会を開けば50人くらいは学生が集まっていました。
しかし、同じように地方で、新卒向け会社説明会(オンライン開催&全国参加型)を行ったところ、まさかの参加者3名、、、いや、その他の地方でも会社説明会を実施したのですが、これまた5名。。。
これは偶然でもなんでもなく、地方の当たり前なんだと気づきました。
(支援先は地方では、そこそこの企業規模で、待遇面も良い方でした)
しかも、大手の採用採用プラットフォームは数十万単位の費用。。。
(それでも採用できる保証なし、、、)
今後さらに少子化が進む中で、地方で若者採用は限りなく無理ゲーになっていくことを痛感してました。
そんな時、たまたま本屋で出会ったのが、大熊充さんの「ばあちゃんビジネス」という書籍でした。そこで示されていた視点に、目から鱗が落ちる思いでした。
①高齢者を「弱者」ではなく「働き手」と捉えている点:
とかく国も世間も、高齢者は定年したら働きたくないという前提で物事を考えがちですが、それ本当にそうなのか?働きたいと思っている人も一定数いるのではないか?という問い直し。
②革新的な労働制度の点:
高齢者だって働きたい人がいる。だけれど、今の制度や募集の仕方だとマッチングしない。だから週1&3時間勤務からOKとしている革新的な労働制度の点。高齢者の方は人数はいるので頭数でカバーという発想の転換。
③社会課題解決への寄与:
働くこと&誰かと話すこと&コミニュティに所属すること自体が、健康寿命を伸ばし、社会保障費を下げる効果もあるという点。
2.「働く喜び」と「社会貢献」が交差する場所
特に③働くこと&誰かと話すこと&コミニュティに所属すること自体が、健康寿命を伸ばすという側面は深く納得しました。
私自身も、よしもと芸人時代「なにもすることがない」という日が1週間くらいあったのですが、
これ本当にキツイんです、、、「誰からも何からも必要とされていない。」会話もコンビニの定員さんとかわす「ありがとうございます(ボソッと)」くらい。。。
なんだか、国も「高齢者のみなさんは定年迎えたらもういいんですよ。年金もらってゆっくりしておいてください。」的な雰囲気ですが、それって本当に高齢者の方にとって幸せなんかな?と。
もちろん、引退してゆっくりしたいという方はそれでいいと思います。
でも、「若いころほどには無理だけど、ちょこっと働きたい」「誰かの(社会の)役に立ちたい」「それで、少しでも所得あるなら嬉しい」そう願う人だって、たくさんいると思うんですよね。
でも、いざ採用市場になると、70歳や75歳という年齢による壁が厚く立ちはだかる。
フルタイム(少なくとも週3勤務)という労働時間の壁が立ちはだかる。
ここで、事業者側が発想を変えて、制度を変えて、ばあちゃん達とお互いwinwinになる仕組みを作れば、解決するという訳です。
例えば、
・2名×8時間×20日間=320時間 必要な仕事を分解し、
・320時間÷5日間(週1)÷3時間=21人で分業するという逆転の発想!
※時給でしたら、コスト変わらないですよね。
3.「応援経済」が地域を救う:ばあちゃんビジネスの真髄
さらに、ここがばあちゃんビジネスの実は真髄なのですが!
ばあちゃんがそこのお店で働くとなると、そのばあちゃんのステイクホルダーがみんな仲間になるという点です!
どういうことか?ばあちゃんは長年生きていてステイクホルダー(社会資本)がめちゃくちゃ多い訳です!
ばあちゃん。じいちゃん。ばあちゃんの家族。ばあちゃんの仲間。
ばあちゃんは生産者であり、消費者になる。そして、コミニュティになり、また別のばあちゃんを引き寄せる。
実際、大熊さんも「ばあちゃんを雇うことで応援経済が凄い!もうそれだけでばあちゃんへの投資は完成している」と笑って話していましたが、本当にそう思うんですよね。
まさに応援経済が「これからの地域経済の救世主となる」と通ずるところを感じたのです。
『無謀』こそが利益を生む時代へ:地域を救う「応援経済」の正体https://note.com/naito_hidesato/n/n2ee355bca658
もちろん、ばあちゃんだから作業は若い人ほど早くない/物覚えも早くない 体調崩されるリスクも高いという「きれいごとばかりじゃない側面」も当然あると思います。
(大熊さんも著書の中で、「そりゃ同じ時給なら生産性高い若い人を雇いたいというのが経営者の本音ですよ」と語っています。)
でも、もうそれが難しくなるのだから、現実を直視して、
地域の現有戦力でどうにかするかしない。それがもう今の日本の地方が置かれた局面だと思うんですよね。
4.悲観を希望に変える「多世代共生」の未来
これまで、「過疎は悲観」「少子高齢化の地方は悲惨」「どうにか若い人を移住させて!」みたいな文脈が多かったと思うのですが、いやいやと!
高齢者多いけど、みんな楽しそうに元気に自分のペースで働いている地域。
過疎も少子高齢化もそこにある現実なのだから、悲観するのではなく、その中でめいいっぱい楽しく生き抜く!その方が100倍良い社会じゃないかと思うのですよね!
そして、そういう地域の方が、絶対、若い人も惹かれると思うんですよね。
大先輩たちが、人生の最後まで楽しそうに過ごしているロールモデルがあるほうが惹かれると思ういます。
(※私が伺ったばあちゃん喫茶も、癌を患っておられて、声もあまり出せないというばあちゃんがいました。でも、誰に強制される訳ではなく、そこに働きに来ているんです。それって本当に素敵なことだと思います。)
想像してみてください!
①地域で、ばあちゃんじいちゃんが生き生きと週1でもいいから働いている世の中
②自分の無理のないペースで、ばあちゃんじいちゃんが今までやってきた事で、やりたい仕事をできる世の中
③孤独ではなく、そのコミニュティで世間話しながら、笑い語り合う世の中
④そこに、ばあちゃんじいちゃんだけじゃなく、多世代の人がいて、その会話の中からその土地のばあちゃんじいちゃんの物語、伝承を継承する世の中
⑤仮に都会に出ていってしまった、ばあちゃんじいちゃんの子供たち/孫たちも、ばあちゃんじいちゃん達がそういうコミュニティにいてくれたら安心な世の中
社会保障ガーとか、高齢者ガーと、なんだかばあちゃんじいちゃんをお荷物扱いするより、ずっとずっと素敵な世の中だと思うんですよね!
日本は世界に先駆けて超高齢化社会を迎えます。
かつてのように世界2位の経済モデルを示すことはできないですが、いちはやくある意味での成熟社会を迎える先輩日本が、これから他の多くの国が迎えるであろう高齢化社会という課題に対して、一つの答えを出す(多世代混成労働モデル)ことは大変意義深いんじゃないかと思います!
大熊さんはこうも語ります。「僕は別にボランティアでやっている訳ではないんです。自分は40代で自分がじゃああと30年経った時、もっと高齢化社会になっている訳ですよね。その時に自分が生きていくためにも、そのまた下の世代が生きていくためにも、高齢者が働けるぞ!という世の中にしておきたいんです。ある意味、自分の為ですよ笑」と。
大熊さんが挑んでいることは、日本の、世界の、とてつもなく大きな社会課題への挑戦でもあります!
だからこそ応援したいですし、実際、応援したいと多くの企業や人が大熊さんのところに集まっています!
私も大いに共感していることから、このモデルを私が関わっている多くの地域に出向き、お伝えし、ばあちゃんビジネスを広めていきたいと思います。
私1人の力ではどうにもならなので、賛同いただける地域の企業さんと「ばあちゃんビジネス」を立ち上げ、大熊さん達の力を借りながら、一歩一歩、理想の社会に向けて歩を進めたいと思ってる次第です!
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内藤さん、みっちりばあちゃんビジネスについて書いてくださりありがとうございました。
書評いただいた記事は下記のnoteで見れます。内藤さんのばあちゃんビジネスの記事以外もご覧になってください。転載元 https://note.com/naito_hidesato/n/n35f191e286cc
この度、小学館から初の著書「ばあちゃんビジネス」が出版されました!
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